新たな武器を手に入れたアーセナル 14/15 vs ManCity
Man City 0 - 2 Arsenal
Manchester City
- 01 Hart
- 05 Zabaleta
- 04 Kompany Booked
- 26 Demichelis
- 22 Clichy
- 25 Fernandinho Booked (Lampard - 63' )
- 06 Fernando
- 15 Jesús Navas (Dzeko - 76' )
- 21 Silva
- 07 Milner (Jovetic - 45' )
- 16 Agüero Booked
Arsenal
- 13 Ospina
- 39 Bellerin Booked
- 04 Mertesacker
- 06 Koscielny Booked
- 18 Monreal
- 34 Coquelin
- 15 Oxlade-Chamberlain (Rosicky - 66' )
- 16 Ramsey Booked (Flamini - 84' )
- 19 Cazorla
- 17 Sánchez (Gibbs - 84' )
- 12 Giroud
すべての面でベンゲルがペジェグリーニを上回ったゲームになった。
要塞エティハドでのホームマッチではほぼ無敵の強さを誇るシティに対し、ベンゲルはここ数年ほとんど曲げることのなかったチームのスタイルを諦め、シティのポゼッションに対抗した。
4-1-4-1のフォーメーションで2列目に4人の選手を敷きスペースを埋めるシステムを採用、バイタルでシルバにボールを受けさせない動きが徹底されていた。
ボールを奪うとチェンバレン、アレクシスを中心としたロングカウンターが狙いどうりチャンスを作るシーンも見られた。簡単に前を向けないときはカソルラに預けキープ力によってボールを保持しつつ前進を続けていた。そして、そのカウンターのひとつからモンレアルがPKを獲得、22分に先制し、ガナーズが自分たちのプランをやりきるためのシチュエーションが整った。
シティはボール回しでDFを崩すにはセンターでオープンな状態でボールをキープする必要があったが、フェルナンドとフェルナンジーニョはカソルラとラムジーの徹底されたプレッシングによって、ボールキープをSBやCBに譲る場面が多くなった。
途中チェンバレンの裏のスペースを使われ突破を狙われるシーンが増えたが、ベジェリンがよく粘っていた。ほとんど絶望的なスペースでボールを受け駆け引きをするシルバによって、エリアに侵入されることも多かったがデフェンスラインはよく集中できていた。
しかし素晴らしかったのはアーセナルのクリアボールをつなげる意識だった。このような完全にリトリートした状態を続ける展開ではほとんどみない程、全員が奪取後のボールをポゼッションする意識をもっていた。それは時間を使う為にそう指示がでていたわけではない、それがアーセナルのフットボールだからだ。スプリントがあるチェンバレンを下げて、ロシツキーを出したのもボールを保持する時間を作りたいからである。最終ラインで奪取したボールをニアの味方につなげることにDFはなんのためらいもなかった。このようにチームを通底する共通意識は一朝一夕で形成されるものではないだろう。新たな戦い方を手に入れたガナーズだが、その根底にあるのは長年熟成されてきたアーセン・ベンゲルのフットボールなのである。